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人工甘味料(サッカリン、スクラロースなど)が体に及ぼす影響

アメリカ型食生活「SAD」とは

GWに海外に行かれている方も多いかと思いますが、アメリカの食事と聞いて思い浮かぶのは、ハンバーガーやステーキ、甘いお菓子や砂糖入り飲料ではないでしょうか。
このような典型的なアメリカの食生活は「Standard American Diet(SAD)」と呼ばれ、健康にとって好ましくない要素が多いことから「悲しい食事(SAD)」とも揶揄されています。
近年は食品添加物、塩分、糖分、脂肪分の摂取量が増え、この傾向がさらに強まっています。

腸内環境を乱すとされる3つの食品成分

UCLAの消化器専門医Emeran Mayer博士は、以下の成分が腸内環境の乱れや慢性炎症に関与すると指摘しています。

  • 人工甘味料
  • 食品乳化剤
  • 活性グルテン

ここから、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

糖質制限ブームと人工甘味料の落とし穴

近年の糖質制限ブームにより、「糖質は控えるべきもの」という認識が広まり、人工甘味料を使用した飲料やお菓子を選ぶ方が増えています。
サッカリン、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムなどは血糖値を上げにくいとされ、「ダイエット」商品として多くの加工食品に含まれています。

サッカリン(Saccharin)

サッカリンは、最も古くから使用されている人工甘味料の一つで、砂糖の約300倍の甘味を持ちます。カロリーがほぼなく、血糖値を直接上昇させないことから、糖尿病患者向け食品やダイエット食品に使用されてきました。
一方で、動物実験では腸内細菌叢のバランスを変化させることが示されており、腸内細菌を介して耐糖能異常やインスリン抵抗性を引き起こす可能性が指摘されています。
2014年の研究では、サッカリンを含む人工甘味料の摂取が、腸内細菌の構成を変化させ、血糖調節に悪影響を及ぼすことが報告されました。

スクラロース(Sucralose)

スクラロースは砂糖の約600倍の甘味を持ち、加熱に強いため、清涼飲料水や焼き菓子など幅広い加工食品に使用されています。体内でほとんど吸収・代謝されず、そのまま排泄されるとされています。
しかし近年、スクラロースが腸内細菌の多様性を低下させる可能性や、腸粘膜のバリア機能を損ない、リーキーガットのリスクを高める可能性が示唆されています。
また、スクラロース摂取により腸管内での炎症反応が亢進する可能性も報告されており、過敏性腸症候群など消化器症状を持つ方では注意が必要です。

アスパルテーム(Aspartame)

アスパルテームは、砂糖の約200倍の甘味を持ち、低カロリー甘味料として広く利用されています。体内で分解され、フェニルアラニン、アスパラギン酸、メタノールに代謝されることが特徴です。
フェニルケトン尿症(PKU)の方ではフェニルアラニンの代謝ができないため、摂取が禁忌とされています。また、腸内細菌叢の変化を通じて、耐糖能異常や体重増加、炎症反応に関与する可能性が示唆されています。
一部の報告では、頭痛や集中力低下など中枢神経症状との関連も指摘されていますが、現時点では明確な結論は出ていません。

アセスルファムK(Acesulfame Potassium)

アセスルファムKは、砂糖の約200倍の甘味を持ち、後味がすっきりしているため、他の人工甘味料と併用されることが多い甘味料です。体内でほとんど代謝されず、速やかに尿中へ排泄されます。
しかし、近年の研究ではアセスルファムKが腸内細菌の構成を変化させ、炎症性サイトカインの産生を増加させる可能性が示唆されています。また、長期摂取による代謝や腸内環境への影響については、十分なヒトデータがそろっていないのが現状です。

人工甘味料を摂取する際の考え方

これらの人工甘味料は、短期的には血糖値を上げにくいという利点がありますが、腸内細菌叢を介した長期的な代謝への影響については、まだ不明な点が多く残されています。
特に、腹部膨満、下痢、便秘などの消化器症状がある方や、過敏性腸症候群、SIBOなどが疑われる方では、人工甘味料の摂取量を見直すことが症状改善につながる可能性があります。
「糖質を減らす=人工甘味料に置き換える」ではなく、加工食品そのものを減らし、自然な甘みや素材を活かした食事を心がけることが、腸内環境を守るうえで重要といえるでしょう。

人工甘味料が腸内細菌に及ぼす影響

2014年の研究では、人工甘味料の摂取により耐糖能異常が引き起こされ、糖尿病のリスクが高まる可能性が報告されました。
この影響は人工甘味料そのものではなく、腸内細菌を介して生じることが示唆されています。

人工甘味料と腸疾患・リーキーガットの関連

人工甘味料は、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患のリスクを高める可能性や、リーキーガットを助長する可能性が報告されています。
SIBOや過敏性腸症候群の治療で注目される低FODMAP食の観点からも、人工甘味料は症状を悪化させる要因となり得ます。

食品乳化剤が腸のバリア機能を壊す仕組み

食品乳化剤は水と油を混ぜる働きを持ち、マヨネーズやアイスクリーム、チョコレートなど多くの加工食品に含まれています。
しかし、腸の粘液層を破壊し、バリア機能を低下させることでリーキーガットや腸内環境の乱れを引き起こす可能性があります。

活性グルテンとは何か

活性グルテンは、食感や保存性を高める目的で加工されたグルテンで、パンやパスタだけでなく、さまざまな加工食品に使用されています。

セリアック病とグルテン関連疾患

セリアック病は、グルテンに対する免疫反応により小腸粘膜が障害される疾患で、日本人にも増加傾向がみられます。
栄養吸収障害によって、下痢、体重減少、慢性疲労、貧血など多彩な症状を引き起こします。

グルテンはすべての人に悪いのか

セリアック病や小麦アレルギーのない方にとって、グルテンが必ずしも有害であるとは現時点では結論づけられていません。
他の食品添加物との影響も含め、慎重な評価が必要です。

日本人の食生活も「SAD」化している

日本でも戦後、小麦製品や加工食品の摂取量が増え、人工甘味料や食品乳化剤を口にする機会が増えています。
「SAD」は決してアメリカだけの問題ではありません。

本物の食べ物を見直すことの大切さ

血糖値が気になる方だけでなく、腹部膨満や下痢などお腹の不調がある方も、日常的に摂取している食品を見直すことが大切です。
今一度、「本物の食べ物とは何か」を考えてみましょう。