食物繊維でお腹が張る…その便秘、原因は「ガス」か「隠れ甲状腺」かも?日本人に多いリアルな原因を解説
「毎日水を2リットル飲んでいる」
「野菜や海藻などの食物繊維を積極的に摂っている」
「ヨーグルトや納豆などの発酵食品も欠かさない」
それなのに、便秘が治らないどころか、逆にお腹が張って苦しい、ガスが溜まるといった症状に悩まされていませんか?
もしそうなら、あなたの便秘の原因は、単なる運動不足や水分不足ではないかもしれません。 近年、慢性便秘の新たな原因として、腸内細菌の問題や、意外な「代謝の低下」が注目されています。
今回は、日本人の慢性便秘の裏に潜むリアルな原因について、最新の知見を交えて解説します。
慢性便秘の「原因」は一つではない
まずは、慢性便秘を引き起こす原因の全体像を見てみましょう。 便秘は「水が足りない」「運動不足」といった単純な理由だけでなく、以下のように様々な要因が複雑に絡み合っています。

この図の中で、特に日本人女性が見落としがちなのが、左上にある「消化機能の低下」に背景にある「甲状腺機能低下」と、細菌が作り出す「ガスの質」の問題です。
1. 意外な盲点「隠れ甲状腺機能低下」
「甲状腺なんて、健康診断で異常なしと言われたよ?」と思うかもしれません。 しかし、基準値の範囲内であっても、機能が低下気味である「隠れ甲状腺機能低下(潜在性甲状腺機能低下症)」の状態にある人は少なくありません。
なぜ甲状腺が便秘に関係するの?
甲状腺ホルモンは、全身の細胞の代謝を活発にする、いわば体の「元気スイッチ」です。 この働きが弱まると、全身の代謝が落ちると同時に、腸の動き(蠕動運動)もスローダウンしてしまいます。腸を動かすエネルギー自体が不足している状態です。
当てはまりませんか?チェックリスト
もし便秘に加えて、以下のような症状がある場合は要注意です。
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極度の寒がり(手足が冷える)
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朝起きられない、やる気が出ない
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皮膚が乾燥しやすい
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眉毛の外側が薄くなってきた
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あまり食べていないのに太りやすい
これらに当てはまる場合、いくら腸に良い菌や薬を入れても、「腸を動かすエンジン」がかかっていないため、改善しにくいのです。
2. 日本人は「IMO」よりも「硫化水素」に注意
次に、腸内細菌の話です。 最近、「SIBO(小腸内細菌増殖症)」や「IMO(腸内メタン産生菌過剰増殖症)」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
「便秘=メタンガス(IMO)」という説は欧米では主流ですが、実は日本人の腸内細菌叢を調べると、欧米人に比べてメタン産生菌は少ないという傾向があります。
その代わり、日本人の頑固な便秘で注意したいのが、図にある「硫化水素産生菌(SRB)」です。
腐卵臭のガスが腸を止める
この菌は、硫酸塩還元細菌(SRB)と呼ばれ、「腐った卵のような臭い」のする硫化水素を発生させます。なお、この硫化水素は口臭の主な原因の一つです。
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特徴: おならや便の臭いが非常に強い。
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悪影響: 硫化水素は毒性が強く、腸の壁や神経にダメージを与えます。その結果、腸が麻痺して動かなくなり、便秘が悪化します。
3. 「食物繊維」が逆効果になる負のスパイラル
ここが一番の落とし穴です。
「甲状腺機能低下(代謝不足)」で腸の動きが鈍くなっているところに、「硫化水素(毒素)」が発生してさらに腸が麻痺する。 この状態で、良かれと思って食物繊維や発酵食品を大量に摂ると、どうなるでしょうか?
動きの悪い腸の中で、未消化の食物繊維が細菌の「極上の餌」となり、さらに大量のガスが発生してしまいます。 これが、「お腹に良いことをしているはずなのに、張りがひどくなる」原因です。
今日からできる!日本人向け対策
では、どうすればこの悪循環を断ち切れるのでしょうか?
① 基礎体温と代謝を上げる(甲状腺ケア)
まずは腸を動かすエネルギーを確保しましょう。
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タンパク質と鉄・亜鉛を摂る: ホルモンを作る材料になります。
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海藻の摂りすぎに注意: 甲状腺=海藻と思われがちですが、日本人はヨウ素を摂りすぎていることが多く、逆に機能を低下させている場合があります(橋本病の素因がある方などは特に注意)。
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体を温める: 物理的に腸を温めることも有効です。
② ガスの臭いで食事を変える(SRB対策)
おならや口臭が「腐卵臭」のように臭う時は、硫化水素の材料となるタンパク質や脂質が未消化になっているサインかもしれません。
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よく噛んで食べる
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消化酵素サプリメントなどを活用する
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一時的に、未消化になりやすい肉類や、硫黄を多く含む食材(タマネギ、ニンニク、ドライフルーツなど)を控えて様子を見る。
③ ストレスケア(迷走神経)
ストレスは、甲状腺の働きも、腸を動かす「迷走神経」の働きも、両方ブロックしてしまいます。 「吐く」呼吸を意識して、リラックスする時間を強制的に作りましょう。
まとめ
あなたの便秘は、単なる「繊維不足」ではないかもしれません。
「代謝(甲状腺)」と「ガス(硫化水素)」。 この2つの視点を持つことで、長年の悩みを解決する糸口が見つかるかもしれません。まずはご自身の「冷え」や「ガスの臭い」をチェックすることから始めてみませんか?
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