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腸内フローラ移植(NanoGAS®︎-FMT)の効果を高めるためにしていただきたいこと
2024年7月12日
当院で行う腸内フローラ移植(NanoGAS®︎-FMT:ここでは略してFMT)では、ドナー由来の菌液を前処置なしで肛門から注入するだけでも腸の粘液層に定着しますが、より早く望ましいバランスに変化させるために患者様にしていただきたいことがいくつかあります。
1.食事
FMT後、定着したドナーの細菌がより良いバランスに変化してくれるためには、十分なエサがあることが重要です。
たっぷりのお水と根菜類などの食物繊維の多い食事を摂ることで、腸内細菌がより早く最適なバランスへ変わるのをサポートしてくれます。
逆に変化のスピードを遅らせてしまうものとして、精製糖質(砂糖、小麦、お酒、甘い果物、人工甘味料など)、トランス脂肪酸(高温で調理した油に含まれる)などがあり、FMT施行中やFMT後の数週間は特に注意が必要です。
(FMTを受けられた方には、FMT初日により具体的な説明を行います)2.口腔・鼻腔のケア
腸内フローラが乱れているヒトの多くは、口腔内細菌、鼻腔内細菌の乱れを伴うことがあります。この口腔や鼻腔の細菌叢(フローラ)の乱れが腸内フローラ移植後の細菌の最適化を遅らせてしまうことがあります。
口腔内環境検査で特に唾液の酸性度が強い場合や虫歯菌が多い場合、歯周病などの炎症が持続している場合などでは、口腔内のケアを合わせて行なっていくことでFMTの効果を高めることが期待できます。
また、鼻づまりなどのように鼻腔のトラブルがあると口で呼吸する割合が多くなり、口腔内環境を悪化させていまう要因となります。
FMTの際には口腔ケア、鼻腔ケアも並行で行うことが、腸内細菌がより早く最適なバランスを獲得するためのサポートとなります。3.NanoGAS®︎水の摂取
FMTをお申込みいただいた方には、FMT開始前よりNanoGAS®︎水を毎日コップ1杯程度をお飲みいただきます。
NanoGAS®︎水を摂取することで消化管にこびり付いた残渣を取り除き、細胞の酸化ストレス(サビ付き)を軽減させるため、ドナーの腸内細菌が定着しやすいような環境を作ると考えられています。
FMT施行中や施行後も腸内フローラのバランスを維持するためにも継続して摂取されることをお勧めしています。
特に口腔内環境に問題がある場合は、NanoGAS®︎水を摂取する際に口に含んでゆすぐように口全体にしっかり行き渡らせてからお飲みいただくことをお勧めしています。
抗酸化力に優れたNanoGAS®︎水により口腔粘膜の機能を向上させることが期待できます。4.ストレスマネジメント
腸脳相関の観点からストレスは腸内環境にダメージを与えることになります。
FMTの目的の一つはストレス耐性を高めることでもありますが、腸内フローラが一度望ましいバランスに落ち着くまでの間は極力ストレスは避けるようにしてください。
そのためには毎日適度な運動を心がけ、睡眠を十分に摂るようにしましょう。 Dr.城谷昌彦
20年以上消化器内科医として臨床をやってきたことで、非常に多くの患者さんから学びと気づきを得る事ができました。 その経験に加えて、何より自分自身が大病を患った経験を通して、一人の患者として「自分が受けたい医療」という視点を大切にしたいと考えて、日々の気づきをつらつらと芦屋から配信していきます。
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