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IBS / SIBO

SIBOを引き起こす4つの原因SIBOの原因

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SIBOを引き起こす4の原因

小腸内細菌異常増殖症(SIBO)となる原因は、胃や腸などお腹に関わる病気やその手術後、糖尿病性神経障害、全身性強皮症、アミロイドーシス、甲状腺機能低下症等が原因となる腸管の運動障害となります。

 

1.腸の蠕動運動の低下

SIBOの病因は腸内細菌の乱れですが、「脳腸相関」と言われるように、私たちがストレスを感じていると腸の蠕動や知覚に異常をきたすケースがあります。

自己免疫性IBS/MMC障害 食中毒を契機として菌の出す毒素の対する抗体(抗CdtB抗体)、さらには自己免疫反応により産生される自己抗体(抗vinculin抗体)がMMCを阻害します。
外傷性脳損傷 脳の損傷により腸管の蠕動を司るシグナルに不具合が起こり、蠕動が阻害されます。
甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症はしばしば全身の代謝障害を起こし、消化管の蠕動を緩慢にさせます。
慢性感染症 ダニ咬傷の後に起こるライム病のように慢性感染症が腸管蠕動を阻害することがあります。
糖尿病 糖尿病により引き起こされる神経障害により腸管蠕動運動が阻害されます。
カビ/CIRS カビの産生するカビ毒は神経毒性があり、蠕動を司る神経を阻害します。
自律神経失調症 腸管の蠕動は迷走神経をはじめとする自律神経に支配されており、自律神経の機能低下は腸管蠕動を阻害します。その原因として下記症候群が関連することがよくあります。
EDS、POTS、MCAS エーラス・ダンロス症候群(EDS)、体位性頻脈症候群(POTS)、マスト細胞活性化症候群(MCAS)、いずれも腸管蠕動を司る自律神経障害を起こす原因となります。
強皮症 膠原病の一種である強皮症は結合組織の線維化が起こり、腸管蠕動を阻害する原因となります。

 

2.消化機能の低下

糖尿病やパーキンソン病、甲状腺障害、膠原病などの全身性の疾患で腸の動きが悪くなり、小腸に飲食物の残りかすが停滞し、それを栄養分にする細菌が増殖します。

腸内細菌異常 腸内細菌が良いバランスで腸内に生息していることは腸内のエコシステムの恒常性を維持する上でとても重要です。これらのバランスが乱れると腸管バリア機能が低下し、消化吸収の低下や局所や全身での炎症の原因となります。
慢性ストレス 慢性的にストレスの高い状態が続くと、胃液、胆汁、膵液などの分泌低下を起こし、消化機能を低下させます。
分泌型IgA欠損 外在性の病原菌に対して分泌型IgAが作用することで腸内のエコシステムが維持されており、この分泌低下は腸内細菌バランスの乱れや消化機能の低下を引き起こします。
膵酵素または刷子縁酵素欠損 食物を細かく分解して小腸微絨毛での吸収を助けるための消化酵素の不足や欠損は、効率的な消化機能を低下させることになります。
胆汁不足 胆汁は脂質を乳化させて小腸での吸収を助ける働きがあり、胆汁の不足は脂質の吸収不良の原因となります。また抗菌作用のある胆汁の不足は小腸内の細菌の異常増殖の要因となります。
低胃酸 食物の分解を担う胃酸分泌が低下するとタンパクの分解が阻害されたり、ミネラルの吸収が阻害されたりします。

 

3.腸内容の流れの障害

小腸の一部が狭くなったり、小腸の動きが低下することで、腸管内容物が腸管内に停滞する病気もSIBOを引き起こす原因の1つです。
原因で多いのは術後の癒着で50〜80%といわれています。お腹の手術を受けたことのある患者さんは、腸と腹壁、腸同士の癒着がほぼ必ず起こります。

回盲弁機能異常 小腸と大腸とを隔てる回盲弁(バウヒン弁)の機能異常は、大腸から小腸への細菌の逆流を起こします。
EDS エーラス・ダンロス症候群に伴う結合組織の異常
内膜症 内膜症は子宮のみならず、腹腔内に波及することがあり、腸管癒着の原因となります。
腹部手術/癒着 腹部の手術の後には腹腔内で癒着がお起こりやすく、腸管蠕動を阻害します。
狭窄 様々な原因で腸管に狭窄があると、その上流で菌の増殖が認められることがあり、SIBOの原因となります。

 

4.薬剤

胃酸が減少することで、小腸の細菌を殺すことが出来なくなり、その結果、過剰な細菌が産生するガスによってSIBOを悪化させます。小腸内のガスの増加で、よけいに逆流性食道炎を引き起こすことがあります。

オピオイド・麻薬 麻薬系の薬剤は腸の蠕動運動を抑制します。
抗蠕動薬 腹痛の薬として使われる抗蠕動薬はSIBOの原因となります。
胃酸抑制剤 胃酸を抑制するとその殺菌能力の低下により、胃を通過した菌の増殖が認められることがあります。
三環系抗うつ薬 このタイプの抗うつ薬は蠕動を抑制するためSIBOの原因となりえます。
抗生物質 抗生物質は病原性の細菌だけでなく常在菌にも影響を与え、腸内細菌のバランス異常を起こします。
T4製剤 まだエビデンスレベルは低いものの、甲状腺製剤(T4製剤)がSIBOの増悪に関連する報告があります。

次のページ:SIBOの症状とチェックリスト

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